29日の新興市場は、総じて売り優勢の展開となった。折りからの相場軟調に加え、ジャスダック市場のシステム障害発生が投資家心理を一層悪化。楽天、JCOM、Eトレなど時価総額上位の主力株は軒並み安となった。ただ、IBダイワ、南野建設などが主導する形でジャスダック平均は年初来高値を更新するなど、障害に伴なう影響は比較的軽微に済んだようだ。また、分割権利落ちを経て、鉄人化計画、ガンホー、クリーク&リバーが2日連続S高、好材料を背景にダヴィンチ、ITX、アエリアなど急騰し、ヘラクレス指数は上昇、マザーズ指数の下げも小幅に留まった。
 東証1部市場が一部の仕手株、石油関連銘柄を除きほぼ全面安となった一方で、新興市場の底堅さが窺えた。調整色を示している東証1部から新興市場への資金回帰も時間の問題か。