25日の新興市場は、全面安の展開となった。楽天を筆頭に時価総額上位の主力株が総じて軟調に推移。材料の出た銘柄(サムスンとのライセンス契約締結のアプリックス、好業績見通し発表のインテリW、レーザーテックなど)や、バイオ関連(DNAチップ、総合医科学など)、マーケットメーク銘柄(ATL、バッファローなど)の一角で値を飛ばす銘柄も散見されたが、市場全体への波及効果は限定的だった。また、権利付き最終日を迎えた8月末分割銘柄(最終日は堅調に推移する傾向あり)に対して、権利取りする動きも見らないなど、相場低迷を印象付ける格好となった。
 ただ、注目度があまり高くなかったUSC(上場3日目)が2日連続S高したが、今後冴えない動きを見せている他の直近IPO銘柄に買いが波及すれば、一気に相場反転に繋がる可能性もあろう。東証1部は主力株が利益確定売り、仕手性の強い銘柄が値を飛ばすなど、手詰まり感も見られるだけに、新興市場に資金が回帰するのもそう遠い時期ではないのではないか。